乾物の知識



榧の實(かやのみ)

解 説 榧の種實、大和、紀州、江州、丹波、会津等に多い。九州、四国各地にも産します。
成分及び栄養価 胡桃と略同成分で脂肪と蛋白に富み、香気がある。焙って食すればサナダ虫を下し、痔疾にも効があります。
用い方 菓子原料として使い、榧飴、砂糖漬等あり、この油は食用、理髪用、薬用となる。大阪では邪気拂い(じゃきばらい)と称して神仏前に供え、また火に燻べて(くべて)虫除けとする習慣がある。

「かやのみ」効用
◎榧の實は、すべて腹中の虫を退治する事、薬品などの遠く及ぶところでない。事に回虫線虫下すのに妙だ。これは鬼皮をむき、ほうろくに入れてざつと炒り 両手の先でもむと、しぶ皮がばらばらと取れる、それをそのまま食べるのだが、非常に油濃てうまいものだ。筆者などは全然炒りもせず、渋皮のまま食べるが、渋いという程の渋さもなくて、實の味と渋皮の味とが調和して却て(かえって)非常にうまくなる。子供が嫌って食べぬような場合には前のようにして渋皮をとったものを細かく叩き破るなり、すり鉢でつぶすなりして、水あめ等にまぜてやると非常に喜んで食べる。薬品のように食べ過ぎてどうこうという心配がないから、安心していくらでも食べさせてよい、これは脂肪に富んで居るから、単に虫下しによいばかりでなく滋養強壮剤にもなる。(農学士井上正賀氏)
◎榧の實を炒って10日ばかり食べ続けると、條虫、回虫は自然に消滅する。なお日常少量づつ食して居れば虫が発生せぬという



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