乾物の知識



割菜

解説 「芋茎」とも、「ずいき」ともいい、里芋の茎を細く割いて乾燥したもの。阿波、土佐、紀州、大和などが主産地。永く貯蔵に耐えるので備荒食に適し、戦時食料としても重要なものです。加藤清正が熊本築城に常り(あたり)、畳の心に芋茎を用いたという逸話が残っていますが、名将の用意周到さを物語る一挿話です。

成分及び栄養価 含水炭素(炭水化物)についで灰分が多く、蛋白質や脂肪もあるので、廉価な栄養食品、婦人産後の血清に効がある。

用い方 水に浸け蓼(たで)を入れて湯煮してから、醤油、砂糖などで煮て味をつけ、惣菜に用いますが、味噌和え、芥子和えなどもいいでしょう。芋茎に赤小豆を入れて炊いた汁を「父子汁」というそうです。

割菜のいり煮

材 料 割菜(10匁・約37.5g)、ゴマ油(5勺)、砂糖(10匁・約37.5g)、醤油(2尺)、生姜(5匁・18.75g)
 
調理法 生姜はせんに切おく、ズイキは1寸位の長さに切り、水に暫らくひたし、かぶるに足る水を加え、暫らく煮て火よりおろし、水を切り鍋にもどし、煮出汁3合と砂糖を入れ、しばらく煮て、ゴマ油を加え、醤油を加え、汁気のなくなる位に煮て火より下ろします。



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