乾物よもやま



水前寺海苔(壽泉苔)

 熊本市の江津湖でかつて生息していた「スイゼンジノリ」。日本固有の淡水産ラン藻の一種です。
 このスイゼンジノリは水がきれいであることなどの条件がないと生息せず、現在も採集されているのは福岡県朝倉市の黄金川のみという、超レア食材です。
ミネラルやカルシウム、鉄分などを含み、ぷるんとした食感で、酢の物や吸い物に最適です。
 スイゼンジノリは近年、研究者によって驚くべきパワーが秘められていることがわかりました。スイゼンジノリに含まれる「サクラン」という成分。これが保水性に優れていて、生理食塩水の保水力でいうと、ヒアルロン酸の10倍もあることがわかり、化粧品やオムツへの実用が期待されています。
 さらに、「サクラン」は電気自動車や蛍光灯など、先端機器開発に広く利用されているレアアースの回収もできるというのです。
 北陸先端科学技術大学院大学の岡島麻衣子博士の研究チームは、日本固有の生物「スイゼンジノリ」の主成分 多糖類の新成分「サクラン」を使い、2006年、レアメタルをリサイクルする方法の研究に乗り出した。
レアメタルが付着すると、ゲル化するサクランの性質に着目。工場排水などに投入し、レアメタルを回収する。薄型テレビ、携帯電話の液晶フラットパネルディスプレーなどの工場から生じる排水や廃液に含まれる、レアメタルの回収を目指す。
 サクランが負の電荷を、レアメタルが正の電荷を、それぞれ帯びていることを利用し、サクランにレアメタルを付着させる。従来は難しかった種類の金属を、サクランでは効率よく回収できることが期待される。サクランは2006年、バイオ材料(天然物からプラスチックを作る)を探しているなかで、スイゼンジノリから偶然発見した。



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