乾物の知識
冷麦(ひやむぎ)
解 説 原料は小麦粉。製法は素麺と同じですが、ただ違うところは、太く角に切断して乾燥しただけ。淡路、伊勢、大和等が産地です。
用い方 これを茹でて水にさらし、水を切り、お汁をたっぷり加えて煮たものを「煮麵(にうめん)」と申します。近ごろはマカロニーの1種ヴァミセルの代わりとしてスープの実に用いられるようになりました。色物には青、赤の2種あります。
冷麦の用い方
材 料 冷麦、青紫蘇、煮汁、氷、薬味(葱、大根おろし、山葵、焼海苔等好みのもの)
調理法 冷麦は素麺より少し時間をかけて茹でます。色取のために赤や青色に染めたものが入っていますから、これは最後に茹でるがよい、一緒に茹でると、他のものにまで色がついてしまいます。冷麦を盛る時には、瀬戸鉢に水を入れて、その中に入れる方もありますが、それでは煮汁の味が悪くなりますから、やはり大皿の上に硝子の簀(す:すのこ)を敷くか、或は青紫蘇を敷き、その上に冷麦をおいてあしらっておきます。お汁は素麺の汁よりも少し濃い目につくり、瓶にでも入れて冷やしておきます。冷麦には決して魚は使いません、いつも葱、大根おろし、山葵や焼海苔などを薬味にいたします。
にゅうめんの拵へ方
材 料 茹でた冷麦、金絲卵、椎茸、三つ葉、蒲鉾、湯葉
調理法 始め上にのせる材料だけ作ります。卵は2個かきまぜ塩、砂糖を少し入れて、あまり味をつけ過ぎぬようホンの素焼のつもりでアッサリ焼きます、焼けたら三本位に切り、重ねて細く金絲のように切る。椎茸は三つ位を水につけ、軟らかくなったら石づきをとり、小口から刻んでさっと薄味をつけおきます、三つ葉は一寸塩をきかして色よく茹で、茎だけ一寸位に揃えて切っておきます。次に煮汁の中で茹でた冷麦を温め、その上に金絲をのせます。金絲はそのままでは油の臭みがつきますから、一度熱湯をかけてから椎茸、三つ葉などを体裁よく上に盛ります。
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