乾物の知識



麺 類

 小麦粉、蕎麦粉、葛粉、豆粉等すべて禾穀類(かこくるい)の粉を水その他で捏ねて伸ばし細長く切ったもの。支那その他諸外国にも、これに似た食料品は数多いようですが、わが邦では補助食若しくは嗜好食として古来著しく発達し、全国都鄙(ぜんこくとひ)を通じて町毎に麺類屋のないという隆盛ぶりで、殊に東京、大阪等の大都会において然り、恐らく世界各国に見ざる飲食珍風景だと思われます。従って、わが国の麺類は多様、多味、多種で、一つ一つ説明を加えていては際限がない。しかし乾物商の取扱うのは素麺、干饂飩、干蕎麦の三品、および、これに似寄った乾燥麺類です。
 これらの品は、その原料関係から見て、いずれも立派な優れた栄養食料であること論を要しません。しかも小麦粉と蕎麦粉-、この両者は植物質を全然異にしていますけれども、その化学的成分に至っては酷似したもので、栄養価においても大差がありません。いま両者の固形物の成分比率を示すと下記の通りです。
品名粗蛋白粗脂肪可溶無窒物粗繊維灰分
小麦粉:国産15,501,428,111,020,75
蕎麦粉:国産 15,07  3,12    78,83  1,33 1,65

しかして加工品の成分を表示すれば次の通り。
品名水分粗蛋白粗脂肪可溶無窒物粗繊維灰分
乾饂飩17,70 11,90  0,55    63,87  0,44 5,54
素 麺19,588,450,7465,780,295,16
煮饂飩68,324,860,1025,930,260,53
煮素麺79,96  2,45  0.07    17.11  0.12 0,29
蕎麦切65,12  2,97  0.00    31,07  0,28 0,45



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